
盛夏の京都は、日中の暑さがたまりません。
日が傾き、そよそよとした風が心地よくなってから、
夕涼みのお出かけはいかがでしょうか?
お盆の時期、京都ではご先祖様の精霊のお迎えを灯籠で導き、
魂がさまよわないようにお祈りし、お送りします。
そんな幻想的な夜のお出かけをご紹介します。
高台寺
豊臣秀吉の死後、正妻・ねねのために徳川家康が建立し、晩年を過ごした高台寺は、室町・桃山文化の香りただよう美しい寺です。夏は、境内の拝観時間が延長され、重要文化財の「開山堂」をはじめとする伽藍や名勝庭園がライトアップされ、境内全体が幽玄な雰囲気に包まれます。方丈前庭と、波心庭では「プロジェクション・マッピング」がおこなわれます。
また「雲居庵」では、ご先祖さまや親しかった方に向け、護摩木にメッセージを書き、ロウソクを献灯して奉納することも。奉納した護摩木は、メッセージが届くよう、高台寺の和尚さんがご祈祷してくれます。奉納料は500円。
「高台寺」夏の夜間特別拝観
ぎおん徳屋
氷のまわりにぐるりと輪切りのレモンが添えられ、京番茶の粉をまとったかき氷。番茶と氷砂糖を煮詰めたシロップを、食べる直前に少しずつ掛けながらいただく。京番茶の香ばしい風味とやさしい甘さがどこか懐かしく、また蜂蜜漬けのレモンと番茶のシロップを同時にほおばれば、レモンティーのような味わいに変化します。900円。
千本釈迦堂
千本釈迦堂の正式名称は大報恩寺。鎌倉時代の承久3年(1221)に開山義空上人が開いた長い歴史を持つ由緒あるお寺です。本堂は、幾多の戦火を免れ、880年近く経った今も当時のまま残り、京都市内最古の木造建造物として国宝に指定されています。
8月8日から16日の間おこなわれる「精霊迎え」は、千本釈迦堂に安置されている重要文化財「六観音菩薩像」の六道信仰により、6つの道に迷えるご先祖さまや縁者のすべての精霊をここにお迎えして、供養することで仏さまの救いの力を頂き、罪滅ぼしと招福を祈るもの。普段は秘仏として非公開のご本尊・釈迦如来像もこの期間だけご開帳されます。また境内には万灯が吊るされ、夏の夜を彩る、はかなくも美しい光景が広がります。
「千本釈迦堂 大報恩寺」精霊迎えと六道まいり
上七軒ビアガーデン
時の将軍、10代・足利義稙が、北野神社の社殿の造営をさせた際、残材で東門前に7軒の茶店を建てて参詣諸人の休憩所とし、七軒茶屋と称したのがその由来。
お茶屋発祥の地が今も花街として残ります。毎年、夏の期間は、歌舞練場でビアガーデンを開催。お庭をはじめ、冷房の効いた室内や、池側の欄干など施設すべてを使って席を用意。
浴衣姿の芸妓さんや舞妓さんも出そろいます。
最初のセット(生ビール&酒菜)は2000円。18歳未満の未成年者は入場できません。
壬生寺
重要無形民俗文化財の壬生狂言や、新選組隊士の墓があることで知られる古刹・壬生寺は、厄除・開運の寺として信仰を集めています。8月の「盂蘭盆(うらぼん)・万灯供養会」では、夕刻になるとご先祖(お精霊さん)をお迎えするための「迎え鐘」が境内の鐘楼でつかれます。本堂も1000個を超す灯籠に明かりが灯され、美しい姿に。境内も1000基以上の万灯が灯されるなかで、祖先の霊が供養されます。また9日と16日には江戸中期から続く「壬生六斎念仏踊り」が、特設舞台で奉納されます。
「壬生寺」盂蘭盆・万灯供養会
メーカー
3年の年月をかけて、シェフ自身がDIYで作り上げた店舗は、アンティークに野の花を合わせるという個性的なセンス。メニューもスパイスやハーブを利かせた独特な味わいで、ブドウと焼きなすのバルサミコマリネなど、フルーツを組み合わせるひと皿も。知らない客同士が同じ大テーブルに座ることで、シェフとお客さんの間にも境界がなく楽しめる空間を作りたかったといいます。すべてアラカルトで、予算は5000円ほど。