くらし アート
神戸の街並みを表現したジオラマは、田中氏の作品のなかでは最大規模
インスタグラムのフォロワー数は360万人超え、「ミニチュア」で表現した独自の世界観で国内外から定評を得るアーティスト・田中達也。そんな彼とコラボしたミュージアム「ミニチュアライフ×神戸エアポート」が9月30日、「神戸空港」(神戸市中央区)内にオープン。さっそく足を踏み入れてみた。
■ 国内外から愛される、リアルな「ミニチュアライフ」
ミニチュア写真家、また見立て作家として活躍する田中は、「ミニチュアライフ」を作品の持ち味としており、身近にある野菜や生活雑貨などを「とあるモノ」に見立て、爪サイズの小さな人間たちとともにミニサイズの世界観を創り出していく。
代表的な作品としては、ブロッコリーを木に見立て、その周りで繰り広げられる人々の憩いのひとときを表現した『ブロッコリー』があり、同作品はアーティストとして人気を集めるきっかけになったんだとか。SNSでの投稿を続けていくなかで、インスタグラムでは364万人、ツイッターでは55.6万人ものフォロワー数に達し、その噂は海を越え、2020年には『ドバイ国際博覧会』からも招待された。
屋上展望デッキに設置された、田中氏の代表作品『ブロッコリー』の巨大オブジェ
■ 初のミュージアムは「良いお土産になれば」
今回のミュージアム開業にあたり、オープニングセレモニーに出席した田中は、「普段はSNSや美術館などを巡回することがメインでした。今回は初めてのミュージアム創設ということで、僕の作品を知らない人たちにも見ていただきたい。馴染みのあるものが展示となっているので、(ミュージアムに行った後)空港を見て、また作品を思い出してくれたらうれしいし、それが良いお土産になれば」と、期待を込める。
展示室1「空港や飛行機を見立てたミニチュアの世界」に設置された写真スポット
展示スペースは、神戸空港の屋上展望デッキに2カ所、また中央部分に設置されたフォトスペース「ブロッコリーの大型オブジェ」の計3カ所から構成されており、展示室「空港や飛行機を見立てたミニチュアの世界」には、空の旅から着想を得た田中のイマジネーションが大爆発。
機内食や早朝フライト、チケットカウンターに手荷物検査といった旅のプロセスを臨場感、遊び心たっぷりに再現しており、思わず「あるある〜!」と口走りそうになる。また、会場内にはブロッコリーのオブジェ以外にも彼の作品と一体になって写真撮影ができるフォトスポットも完備しており、これを機にミニチュアの一部になりきってみてはいかがだろう。
神戸の名所「BE KOBE」
神戸のクリエイティブセンター「KIITO」も見える
展示室1「空港や飛行機を見立てたミニチュアの世界」
機内食を神戸空港に見立てた作品(撮影:Lmaga.jp)