おでかけ
歴代のトランクやバッグなどが壁いっぱいに並ぶ(『ビジョナリー・ジャーニー』より、Lmaga.jp撮影)
「大阪中之島美術館」(大阪市北区)にて、ブランド「ルイ・ヴィトン」の創業170周年を記念した展覧会『ビジョナリー・ジャーニー』が7月15日より開催。同ブランドにまつわる1000点超のアイテムが、没入型エキシビションで楽しむことができる。
■ 圧巻!日本関連アイテムも200点以上
日本に関連する展示も(『ビジョナリー・ジャーニー』より、Lmaga.jp撮影)
2024年にタイ・バンコクのショップで開催され、人気を博した同展。ルイ・ヴィトンの創業170周年と大阪で『大阪・関西万博』が開催中であることを記念し、ブランドに関連する歴史的な資料や日本との関係にフォーカスしたアイテムなどが並ぶ。
開催に際しおこなわれた記者会見では、同館の菅谷富夫館長が「大阪中之島美術館としては、ルイ・ヴィトンさんという大きなメゾンと展覧会をするのは初めてのこと。ルイ・ヴィトンさんにとっても、少なくとも日本では初めてだと聞いております。お互い初めて同士、やってみようということで始まりました」と話し、これまでにない取り組みであることを明かした。
「没入型エキシビション」というだけあり、その展示方法やレイアウトは一般的な「美術館の展示」というイメージとは大きく異なる。空間設計は万博のフランス館でルイ・ヴィトンのインスタレーションを手掛けた建築家・重松象平氏が担当。会場はそれぞれテーマを設けた10の部屋に分かれており、ブランドのストーリーを空間自体で体感できるような作りになっている。
名だたる日本人アーティストによるコラボアイテムが一挙に並ぶのも同展ならでは(『ビジョナリー・ジャーニー』より、Lmaga.jp撮影)
1000点以上の展示品のなかでも日本にまつわるアイテムは200点を超えるといい、同展で初お披露目の品もあるとか。雛人形や五月人形、着物など日本ならではの文化をモチーフとしたアイテムや草間彌生や村上隆、VERDYといった日本人アーティストとのコラボレーションアイテムなど、日本との関わりを感じられる展示品が並ぶ。
ルイ・ヴィトンの「モノグラム」が商標登録された当時の資料(『ビジョナリー・ジャーニー』より、Lmaga.jp撮影)
さらに、ブランドの象徴ともいえる「モノグラム」が日本の家紋や刀の鍔からインスピレーションを得ているという説を受け、モノグラムが商標登録された1897年当時のキャンパス・サンプルも展示されており、歴史的にも価値のある資料も。
ほかにも、ブランドを代表するアイテム・トランクをドーム型に配置したエントランスや「ジャーニー」にちなみ気球をイメージした部屋、バッグの耐久性を機械でテストする展示、職人がその場でトランクを仕上げる様子を眺められるアトリエなど、予想外の角度からブランドの歴史や美意識などに触れられるような展示が楽しめる。
期間中は会場内にギフトショップもオープンし、同展限定のブックレットやルイ·ヴィトンと日本の関係に迫る書籍、限定カードケースやノートブックなどここでしか買えないアイテムも揃う。
「ビジョナリー·ジャーニー」の開催期間は、7月15日から9月17日。会場は大阪中之島美術館の5階展示室。料金は、一般2000円。
取材・文・写真/つちだ四郎
【公式URL】
https://nakka-art.jp/exhibition-post/louisvuitton-2025/
歴代のコレクションが宇宙を彷彿させるような部屋で展示される(『ビジョナリー・ジャーニー』より、Lmaga.jp撮影)
さまざまなフォルムや大きさのアイテムが並び、時代によって変わるニーズを感じられるように(『ビジョナリー・ジャーニー』より、Lmaga.jp撮影)
当初は馬車用のトランクを手掛けていたというブランドの歴史を感じられる品も(『ビジョナリー・ジャーニー』より、Lmaga.jp撮影)
職人がトランクを仕上げていく様を間近で見ることができるアトリエ(『ビジョナリー・ジャーニー』より、Lmaga.jp撮影)
同展のギフトショップでしか手に入らないカラーリングのケースも(手前5色、5万8300円)