気温も暖かくなり、桜の開花便りも届き、ようやく春がきたと感じられるようになりましたね。ところで、桜を観賞する場所は決まっていますか?ライトアップされた夜桜や、何百本の桜が並ぶ川沿いも素敵ですが、1本でもその地で毎年咲き続ける樹齢何百年の桜も素敵ですよね。せっかく満開になっても、天気が悪いと早く散ってしまうので、1日でも長く楽しめるようにいい天気が続くことを願いたいものです。
ところで、前回お話しました、「酢」によるお手入れは試していただけましでしょうか?実はその後のご報告があります。「酢」を使用してお手入れしたキッチン水栓と浴室水栓ですが、特に念入りにお手入れしていたわけではありませんが、通常より汚れは付きにくくなったと思います。乾いた雑巾でサッと拭くだけでピカピカになりますので、このお手入れ方法続けたいと思います。
今回のアドバイス
アドバイス01
さて、今回はクロスのお手入れと補修をいろんな道具を使って試してみました。
左はリビングの壁クロスですが、ここ最近、空気が乾燥し始めた頃から、クロスとクロスの継ぎ目部分が目立つようになりました。よく見ると乾燥によりクロスが収縮しただけではなく、接着力もなくなっているのか、少しクロスが浮いていました。
クロスの継ぎ目が目立ちだすのは、主には空気の乾湿や温度変化によるクロス及びクロスが張られたボード等の伸び縮みが繰り返されること等により、継ぎ目近傍の接着が剥がれてくるためと思われます。この現象を早めに補修すれば、クロスのめくれなど防ぐことが出来ます。
補修するために用意するのは、木工用ボンド、竹串、ローラーです。まず、継ぎ目付近の浮いてきているクロスの裏面に木工用ボンドを塗ります。浮いているクロスの裏面にボンドを塗るのに竹串が役に立ちます。竹串にボンドを付けて、クロスの裏面の出来るだけ奥まで塗って、その後はローラーで押さえます。はみ出したボンドは、濡れた布等でふき取ってください。
どうでしょう…。左は完成した写真です。きちんと木工用ボンドを塗った真ん中あたりは、きれいになっていますが、木工用ボンドを塗らなかった上の方はまだ、継ぎ目部分が分かります。
今回、浮いていた継ぎ目は長さ30cm程でしたが、天井から床までとなると作業も大変ですね…。でも、クロスの継ぎ目が分からない状態になり、達成感に浸ることができました。
アドバイス02
次は、天井と壁などが取り合う入隅部分についてです。前述の継ぎ目とはちがって、所々黒く見えるので、汚れと思う方もいらっしゃいますが、これはクロスの継ぎ目となる入隅部分を目立たなくする為のコーキング材が、天井・壁の伸縮等によってクロスが引っ張られて隙間が出来る症状です。
補修には、ホームセンターでも購入することができる、主成分がアクリルエマルションのコーキング材と固く絞ったやわらかい布を使います。
コーキング材のノズルの先を気になる入隅部に合わせてチューブを動かしながら絞ります。その後、はみ出してしまった部分などを布で拭きとると完成です。先程の継ぎ目を補修するよりも簡単な気がしました。
ただ、注意としてコーキング材には何色か色がありますので、最初に施工されているコーキング材と同じ色にしないと補修した箇所が目立ってしまいます。また、天井部分を補修する際は脚立などを使うと思いますが、必ず安定した状態で作業を行うようにしてください。
アドバイス03
最後はクロスの汚れです。汚れも付いてすぐであれば拭くだけで取れますが、時間が経って染み込んでしまうとなかなか取ることができませんね。左の写真は洗面洗濯室の壁クロスに付いてしまった毛染め剤ですが、時間も経っているので、メラミンスポンジで軽く擦ってみましたが取れませんでした。他にもクロスの糊跡を取る洗剤など試してみましたが色が薄くなることもありませんでした。
強く擦ったり、漂白剤など使用するとクロスが痛む原因となるため、何か良い方法はないかと材料を探したところ、クロスの傷隠し用の水溶性の白い塗料(商品名:クロスタッチ/ホワイト ㈱建築の共)を見つけました。壁のクロスは白色というよりも肌色に近いですが試してみました。
傷補修材は、ペンキと違って硬さがなく水彩絵の具の様なものですので、垂れる恐れがあるため雑巾を用意していただくと安心です。いきなり肌色のクロスに白色を塗ると目立つので、薄く塗って乾かすという工程を5回繰り返しました。
完成が左の写真ですが、どうでしょう。確かに目立たなくなっていますよね。傷補修材自体は白色だったのですが、いざ塗ってみると思っていたよりも色の差は感じませんでした。今回使用した「クロスタッチ」ですがホワイト以外にも5色ありました。「落書きかくし」という商品もあるようなので、次回は「落書きかくし」を塗ってからオフホワイトで塗って更にきれいにしてみます。
クロスの汚れは、クロスの種類、汚れの種類によってお手入れ方法が異なります。試していただく前には必ず使用する材料の注意事項を確認してください。特に塩素系の洗剤を使用するとシミや変色の原因になる場合があります。
クロスも埃などが付着するので日常のお手入れが必要です。ハタキなどで払い落したり、固く絞った雑巾などで水拭きして水気を残さないよう乾拭きしてください。また、長時間日光の直射を受けていると色あせしたり、暖房器具の熱が直接当たっていると、変形・変色の原因となります。
長くお住まいいただくと、気を付けていてもクロスの継ぎ目が目立ったり、汚れたりしますので、その際には住まいるアドバイスでご紹介した方法をお試しください!
先月に引き続き、まだまだ「住まいのお手入れ自慢」大募集中です。みなさまのご応募お待ちしております!