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本格的な夏が到来し、寝苦しい夜が続きますね。エアコンをつけたまま眠りたいところですが、節電のシーズンですので、健康に影響を与えない範囲で協力したいものです。 みなさまは節電しながら熟睡できる対策を何か行っていますか?私は敷布団の下に冷却マットを敷いているのですが…やっぱり暑くて氷まくらを使っています。

まだまだ暑い日が続きます。体の冷やしすぎもよくありませんが、汗をたくさんかいた時は水分と塩分をしっかり補給し、この夏を乗り切りましょう。

さて、お部屋の片づけには欠かせない収納には、クロゼットや押入れ、下足箱や吊戸棚など色々ありますね。収納は収納術も大切ですが、取扱いの注意点を守り、メンテナンスをしていただくことも大切です。

今回は、収納全般に共通する取扱いの注意点とメンテナンスについてお話したいと思います。

アドバイス01

耐荷重に気を付けましょう

ハンガー

最近では、重ねて収納できるハンガーや、色々なサイズの収納ボックスがある為、ハンガーパイプにたくさんの洋服を掛けたり、隙間なく棚に物を載せることができますが、棚板やハンガーパイプの耐荷重に気を付けて収納していますか?

収納する物が少しずつ増えて耐荷重を超えてしまうと、ハンガーパイプや棚板が落下したり、変形する恐れがあり大変危険です。例えば、耐荷重が超えていることに気付かずそのままにしていると、棚板が徐々にたわみ、ある日突然、棚板を受けているダボから棚板が外れ、棚板ごと物が落下してしまうなんてこともあるかも知れません。

ダボ

他にも、1か所に集中してハンガーパイプに洋服などを掛けたり、棚に物を置くことも落下や変形の恐れとなりますので、均等に収納しましょう。

また、可動棚の位置を変える時もご注意ください。ダボがきちんと取り付けられていなかったり、ダボの本数が足りなかったりすると、物を取ろうとした時に棚板が傾き、物が落ちてくる恐れがあります。ダボの本数が足りないと気付いた際は、その棚の使用はやめて新しいダボを購入しましょう。ダボはメーカーだけではなく、ホームセンターやインターネットの通販でも購入することができます。棚板の落下は、ダボの穴を破損させたり、側板自体を損傷させる場合がある為、収納本体ごと交換になることもありますので、必ず取扱いの注意点をお守りください。

※左写真:棚を受けているダボ(いろいろな形状があります)

建具金物

ところで、収納の扉には開き戸や折れ戸、引き戸など色々な種類がありますが、定期的にメンテナンスしていますか?戸は繰り返し開閉することで取っ手や蝶番などの建具金物が緩んできたり、経年劣化により部品を交換しなければなりません。開閉する頻度や、開閉の仕方によって調整や交換のタイミングが異なりますので、いつもと開閉が違うかな…と思った時は、そのままにせず点検しましょう。

Vol.9「ドライバー1本でできる住まいのメンテナンス」では、左写真のような開き戸の丁番の調整方法をご紹介しておりますので、ご参考ください。

アドバイス02

湿気と乾燥に気を付けましょう

フローリング

Vol.7「フローリングのトラブル解消とお手入れ」では、木は湿気や乾燥によって収縮する特性があることをお話ししました。アルミ製の戸を取り付けている方もいらっしゃると思いますが、ほとんどが木製でできており、同じ特性を持っています。  例えば、収納の近くに加湿器を置いていたり、エアコンからの風が直接当たっていたり、直接日光が当たっていると、戸が反ってしまう可能性があります。一度反ってしまうと元に戻すことはできませんので、なるべく戸が反ってしまわないよう、湿気と乾燥に気を付けましょう。

換気イメージ

湿気といえば、収納の中は湿気がこもりやすいですね。収納の中を換気する為に、戸を開けた状態にされる方もいらっしゃると思います。換気は大切ですが、雨天時に窓を開けると外の湿気が室内に入り、収納の中に湿気が溜まって臭いやカビの原因となりますので、収納内の換気は湿度が低い時にしましょう。

また、引き戸の場合は問題ありませんが、開き戸の場合、開けた状態にしていると、強風など何かの拍子に勢いよく閉まったり、可動範囲以上に戸が開いてしまい、左の写真のように蝶番ごと外れてしまうことがあります。怪我をする恐れもありますので、開けた状態にする場合は十分にお気を付けください。

アドバイス03

扉の開閉は静かに

突っ張り棒

収納の為だけではなく、カーテンを取付けたり、家具類の転倒落下防止のために突っ張り棒を活用される方が多くなっています。もちろん突っ張り棒にも耐荷重が決まっておりますので、きちんと取付けていても、耐荷重を超えると落下する恐れがあります。落下する際に擦れて壁紙が傷付いてしまった、壁のボード下地がない場所に取付けて壁に穴があいてしまった…というご相談を受けることも。

取付ける際は必ずボード下地の位置を確認し、目的にあった耐荷重の突っ張り棒を購入しましょう。クロゼット等のシステム収納の中に突っ張り棒を使用されますと、側板と背板が外れたり、棚板がダボから外れて落ちたりする場合がありますので、ご使用を避けてください。

レール

最後に、より長くお使いいただく為にも、扉の開閉は静かに行ってください。取っ手や戸にぶら下がったり、必要以上の力を加えると蝶番などの建具金物が緩んだり、がたつきを起こす原因になります。また、勢いよく開閉してしまうと、音も響きますし、戸と枠の間に隙間などが生じやすくなります。

もちろん、お手入れも忘れないでくださいね。折れ戸などのレールの溝に溜まったゴミは定期的に掃除機などで吸い取りましょう。水拭きや中性洗剤を使用する際は、水分や洗剤が残ってしまうと、表面が変色したりする恐れがありますので、必ず乾拭きを行いましょう。

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収納のメンテナンスやお手入れは、ついつい後回しになってしまいますが、収納の中の整頓と一緒に行っていただくことをお勧めします。今回は収納の基本的なお話でしたが、また次の機会には、蝶番などの建具金物の調整方法をお伝えしたいと思います。

夏が来たということは台風も来る時期です。台風が接近してきた時は、バルコニーに置いてある物が飛んだり、倒れてしまわないか、網戸のはずれ止めが緩んでいないか、排水口まわりにゴミが溜まっていないか等、外回りから確認しましょう。昨年、Vol.8「備えあれば憂いなし、台風が来る前に」では、接近する前の対策、接近してから注意すること等をお伝えしておりますので、今一度ご覧になっていただき、台風対策に備えましょう。