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9月に入りましたが、相変わらず暑い日が続いております。彼岸を過ぎるころには秋の気配が感じられるでしょうか。しかし、9月は台風の発生率も高く、日本列島に上陸する可能性も高いので、早め早めに台風の大きさと強さ及び予想進路などの情報を確認しましょう。

夏の暑さで体力が落ちている時期ですので、まだまだ熱中症にも気を付けないといけませんね。

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前回は防災と避難訓練についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?9月は防災月間ですので、全国各地で防災訓練や防災意識を高める行事などが行われます。

この機会に、防災グッズを点検したり、避難場所を確認したりしましょう。また、いざという時のためにも、避難器具や防災グッズの使い方、避難経路について確認しましょう。

さて、一戸建てではほとんど設置されておりませんが、マンションでは消防法上、避難器具としてバルコニーの戸境にある薄い板でできた隔て板や、床もしくは天井にある避難はしごがあります。避難はしごは自分の家のバルコニーに避難はしごがなくても他の住戸のバルコニーに設置されている場合もあります。このような避難器具が設置されていることをご存じの方は多いと思いますが、非常時でないと使うことがなく、体験の機会もなかなかあまりありません。

そこで、お客さまセンター担当者にて実際に避難はしごを体験してみましたので、今回はそのお話をしたいと思います。

アドバイス01

避難はしごを体験してみました

避難はしご

避難はしごは、固定されているはしごや、避難器具用ハッチに格納されている収納式はしごなど、マンションによって異なります。またメーカーが違っても構造や材質などは消防法などで基準が定められていますが、一部使用方法が違う場合もありますので、実際にお住まいの避難はしごを確認する際は、取扱説明書もあわせて確認しましょう。また、避難器具用ハッチ本体にも必ず使用方法が表示されています。

避難はしご

今回、お客さまセンター担当者で体験したのは、避難器具用ハッチに格納されている収納式はしごです。チャイルドロック(黄色○印)が装備されている仕様でしたので、まずはチャイルドロックを解除し上蓋を開けます。上蓋を90°まで開き、サポートバー(赤色○印)が伸びきっていることを確認します。

避難はしご

次に、避難はしごを伸ばすためにプッシュレバー(青色○印)を押しますが、この時必ず下階に人がいないことを確認しましょう。避難はしごが伸びきるまでさほど時間はかかりませんでしたが、伸びる時にやや大きめの音がしました。

ちなみに、お住まいの地域によっては、上蓋が開くとベルが鳴るものもあり、避難はしごの使用を周囲に知らせることができるようになっているそうです。

避難はしご

実際に避難はしごを降りてみました。固定されていない避難はしごというと、降りる時にぐらぐらしてなかなか降りることができないと言うイメージでしたが、ゆっくり降りると、思ったほど避難はしごがぐらぐらすることはありませんでした。しかし、避難はしごが金属製の為、スリッパやストッキングで降りると滑りやすいので、降りる時は運動靴が望ましいと思います。

避難はしご

非常時には避難はしごを収納する必要はありませんが、収納も体験しましたので、収納方法についてもお話しします。避難はしごを伸ばすために押したプッシュレバーを元の位置に戻し、本体付属のハンドルを使ってはしごを巻き上げます。最後までしっかりと巻き上げないと上蓋が閉まらなくなることがあるのでご注意ください。

避難はしご

次に、上蓋を元に戻します。サポートバーを手前に引きながら上蓋を閉めます。特に途中で使用方法が分からなくなったりすることもありませんでした。上蓋の裏側にも使用方法が記載されているシールが貼っていたため、スムーズに使用方法を確認することもできました。いざという時に落ち着いて使用できるのか考えるとやはり不安ですね。管理組合もしくは管理会社と相談して避難訓練の際などで、一度でも体験しておくのは大切だと感じました。また、消防点検は避難器具の外観点検や動作点検を行いますので、立会う場合は避難はしごの使い方を確認できる良い機会でもあります。

避難はしご

隔て板もいざという時に蹴破ることを知っていても、実際には、思っていたよりも蹴破るのに時間がかかったというお声も聞きます。避難はしごと同様に、隔て板も体験しておくことが大切です。体験用の隔て板も販売しているので、地域で行われる防災訓練に参加したり、管理組合で行われる避難訓練で試してみるのも良いかもしれません。

最後に、避難はしごや隔て板はマンションにお住まいのみなさまが使用する避難器具ですので、その周囲には避難の妨げになるようなものは置かないようにしましょう。特に注意してほしいのは、バルコニー上部に避難はしごがある場合です。はしごの降下や避難の妨げにならないよう、避難はしご下部のまわりには物干し台や植木鉢など、置かないようにしましょう。みなさまの日頃からの備えが、防災意識の向上に繋がります。