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住まいに関するお問い合わせは、年間を通して気候に関係している内容が多く、季節ごとに対策を変えないといけない場合もあります。
今回は、寒い時期に多いお問い合わせをご紹介したいと思います。

アドバイス01

換気について

寒さに耐える女性

寒くなると、『給気口から冷たい風が入ってくるので閉めていいですか?』、『入浴する時に寒いので24時間換気を停止してもいいですか?』というお問い合わせが増えます。
以前の住まいるアドバイスの記事でもご紹介しているとおり、24時間換気は結露対策のひとつですので、長期間給気口を閉めたままにすることや24時間換気を停止することはお勧めできません。

24時間換気

しかし、24時間換気の機能によっては、換気風量を低減できる〈冬期運転〉に切り替えることができる場合があります。入浴時等一時的に〈標準運転〉から〈冬期運転〉に切り替えるのもひとつの方法です。
その場合も、給気口は開けたままにしておいてください。もし閉めてしまうと室内が負圧になり、給気口やサッシの隙間からヒューと風切り音が発生してしまいます。
※24時間換気の機能については取扱説明書をご確認ください。

アドバイス02

窓ガラスについて

熱割れした窓ガラス。(参考写真)

また、『窓ガラスに結露防止フィルムや、防寒シートを貼ってもいいですか?』のように窓ガラス関係のお問い合わせも増えます。
窓ガラスは共用部分(専用使用部分)のため、マンションの管理規約を必ず確認してください。また、窓ガラスの種類や日光の当たり方、取り付けているカーテンの種類にもよりますが、熱がこもると熱割れを起こしてしまう場合があります。窓ガラスの近くに暖房器具を置いている場合も熱割れする場合がありますので、暖房器具の置き場所にも注意しましょう。

アドバイス03

温度や湿度の影響について

擦り傷の補修

冬になり暖房器具を使うようになると、夏に比べて室内の温度や湿度も変化します。特に12~2月は空気が乾燥しているため、フローリングの木材も乾燥収縮し、きしみ音が発生することがあります。また、加湿器等により湿度が高くなると、フローリングの木材が膨張し、つなぎ目が擦れてきしみ音が発生する場合もあります。

擦り傷の補修

温度や湿度が影響するのは、フローリングだけではなく、クロスや襖なども同じで乾燥収縮により隙間ができることがあります。他にも湿度が高く十分に換気できていないと、結露によりフローリングやクロスが濡れてカビ発生の原因となりますので、室内の温度や湿度の管理には気を付けてください。

アドバイス04

温度差に注意を

他にも、気温が低い日は室温も低くなります。体感温度も変わるため、床暖房やトイレの便座がいつもより温かくならないと感じ、『故障では?』とお問い合わせを受けることがあります。
しかし原因が故障ではなく、給湯リモコンの温度設定が低いままになっていたり、節電モード等により温かさを制限していたという場合もありますので、季節によって各設備機器の温度や温かさ設定を確認しましょう。

最後に、寒い時期は室内の温度差によるヒートショック(気温の変化によって血圧が上下すること)に特に注意が必要です。入浴前には洗面洗濯室を暖房器具で温めたり、浴室乾燥暖房機の暖房機能を使って浴室内を温めておくと、温度差が少なくなりヒートショックによる体への負担を軽減できます。
このように室内と屋外の温度差だけではなく、室内と室内にも温度差がないよう工夫しましょう。